コラム 2025.11.11

ヨガ哲学を学ぼう②

みなさんこんにちは!

 

8月26日の「ヨガ哲学を学ぼう!」に引き続き、今回はヨガ哲学第二弾!

【八支則】についてもう少し触れてみたいと思います。

 

【八支則】「Niyama(ニヤマ)」

 

ヨガには、人生の質を高めるために8つの教えがあり、このニヤマはその根底の一部の教えとなります。「Niyama(ニヤマ)」とは【勧戒】のニュアンスを含み、5つの実践すべき教えを基に、自己の心と行動を律し、精神的な安定と内面の浄化を目指すための行動規範です。

 

 

具体的な実践方法としては、

 

シャウチャ(清浄)…心、体、環境を清潔に保つこと

サントーシャ(知足)…満ち足りていることを認識、感謝すること

タパス(鍛錬)…自分を律する強さを持つこと

スヴァディヤーヤ(学習)…学びを行い、自己理解を深めること

イーシュワラプラニダーナ(信仰)…自然の摂理を理解し、委ねること

 

 

〇シャウチャ(清浄)…心、体、環境を清潔に保つこと

自分の周りを整理整頓することを指します。それ以外にも、感情の浄化がとても大切で、自分の思考を整理することは心の健康の維持に役立ちます。

皆さんご存じですか?「怒り」は第二感情と呼ばれます。つまり、「怒り」の感情の裏には必ず第一感情が存在するのです。例えば、「今日〇〇したかったのに、できなくてイライラした」のは、〇〇できなくてショックだった、悲しかった、だからイライラしてしまう、という繋がりになるのです。この感情の紐解きが感情の浄化、シャウチャになり、習慣化すると感情の波立ちが落ち着き、心に平和が訪れるのです

 

〇サントーシャ(知足)…満ち足りていることを認識、感謝すること

人は、生きていくために必要な物を所持していて、満たされていても、どうしても無いものを見てしまいます。例えば、スポーツの世界でサッカーのリフティングを3回できるように努力したとします。初日は1回もできずに終わっても、次の日なぜか2回出来たりするものです。それでも、まだ足りないと自分を必要以上に追い込んだりしてしまうことがあります。スポーツにおいては、この「まだまだ」を極めた人が勝ち残っていく世界なのかもしれません。しかしそれを日常生活の些細なことに対しても行っていたら、心が窮屈になってしまいます。自身の頑張りを認めてあげること、努力の過程に気づくこと、これがサントーシャの入口になります。

 

〇タパス(鍛錬)…自分を律する強さを持つこと

「タプ」とはサンスクリット語で「熱」を意味します。タパスとは熱=努力や鍛錬を通し、自分の不純性を燃やし尽くす練習です。ここにおける熱=努力や鍛錬とは、具体的には、自分に課した誓いを守り抜く強さを指します。一般的な苦行の1つに断食が存在しますが、大切なのは食べない事よりも、食べないという決意を貫くことにあります。私たちは感覚器官を頼りに生きていますが、この感覚器官は瞑想時には不純物と扱われ、集中の妨げになります。他に思考をとらわれず1つのことに気を向けること、その練習がタパス、鍛錬です。

 

〇スヴァディヤーヤ(学習)…学びを行い、自己理解を深めること

学び続ける姿勢を持つことを指します。マットの上で瞑想を行い、自分自身のことを学ぶことや、経典を呼んで知識を蓄えることもそれにあたります。スヴァディヤーヤを実践する人は、学習を通して自分自身を読み、書き換え、訂正していくことから、その人の生活も、人生もより質の高く、有意義なものへと変化をもたらすことが出来るとされています。

 

〇イーシュワラプラニダーナ(信仰)…自然の摂理を理解し、委ねること

イーシュワラ=自然の摂理、理(ことわり)、プラニダーナ=敬意を表すこと

私たちの生活の中には人の力の及ばないこと、例えば宇宙の仕組みや、生態系、天気、私たちの身体の仕組みもそうですが、人がコンとロールできない、神の御業といわれるものが多く存在します。このすべての事柄の背景に永遠に広がる見えない力をイーシュワラと呼び、このイーシュワラに敬意を払う事がイーシュワラプラニダーナです。私たちは目に見えるものばかりに執着しがちですが、目に見えないもの、愛や思いやりや誠実さなどを信じる力も大切にしなければいけません。その実践がイーシュワラプラニダーナです。

 

みなさんいかがですか?

 

意外と日常生活の中で、ふと忘れがちな事柄がいくつもあったかと思います。

ぜひ自分の日常と照らし合わせてみて、役立ちそうな教えがあればぜひ実践してみてください!

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